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ベスパET3の正しいブレーキのかけ方と注意点

ベスパの中でもオールドベスパといわれるモデルは、全体的にブレーキの効きはよくありません。普通のスクーターとか、バイクと同様の感覚で乗ると制動距離が長いことに気付くはずで、ブレーキのかけ方と注意点を知っておいたほうがいいでしょう。

バイクのブレーキは、ディスクブレーキとドラムブレーキがある

現行モデルのバイクは、前輪ディスクブレーキとか、前後ともにディスクブレーキになっているものが多いため、フロントブレーキに対しての信頼感があります。

スクーターは前後ともにブレーキシュータイプのモデルが多いものの、それでもスポーティな走りをするスクーターは、フロントはディスクブレーキ仕様のものがけっこうあります。

ちなみにディスクブレーキっていうのは、レバーを握ることでマスターシリンダーがブレーキフルード液を押します。

押されたフルード液はホースを通って、キャリパーの中にあるピストンを押します。ピストンによって押されたブレーキパッドが車輪のディスクを押して、摩擦によってブレーキがかかるというう仕組みです。

レバーはテコによって、いい感じの量のフルード液を押していきますので、効きがいいわけですね!

ディスクブレーキに対して、シュータイプのものは通常ドラムブレーキといわれています。

ドラムブレーキは、簡単にいうと、車輪軸の中にあるシューがレバーを握ることで外側に押し広げられて、ブレーキがかかるという仕組みです。

ディスクブレーキに対してドラムブレーキのほうがコスト的にも安価であることは間違いなく、つくりもシンプルです。

ブレーキの効きということをいえば、ディスクのほうが効きますし、停まり方(止まり方)の面でも微妙なブレーキコントロールがしやすいです。

ベスパET3は、通常フロント主体ではなく、リアブレーキ主体で制動させる

結論から言いまして、ベスパET3のフロントブレーキは効かないのですね。

どれぐらい効かないかと申しますと・・・形容しがたいのですが、ブレーキとして存在しているのかどうかわからないぐらい効かないと思っても言い過ぎではありません。

従いまして、フロントブレーキの使い方は、停まる間際の微調整として使う!これが正しいです。

ベスパET3で停まる際は、とにかくリアブレーキを主体で停まるよう心がけないと、「おわわわわ!」ということになります。

ベスパET3のリアブレーキは、フットブレーキです。

↑こちらがフットブレーキです。

本当は黒いラバーなのですが、ここはアルミ製に変更しました。ひそかに自分なりには気に入っているパーツです。

で、このリアブレーキ=フットブレーキを主体に、つまり、停まるときに限らず、ブレーキングの90%以上は、リアでと覚えておいてください。

最初のうちはリアブレーキの力の入れ具合、加減がわからないため、強く踏み込みすぎたりしますので、どのぐらいのスピードであれば、どのぐらいの踏み込みというのを実際に乗ってみて測ってみるといいでしょう。

たぶん、ブレーキも個体差がありますからね。

ベスパET3のフロントブレーキレバー

↑こちらがフロントブレーキレバーです。

まぁ、普通のレバーではありますが、これをギュ~~ッと握ろうが、あまり効きませんので、フロントディスクブレーキ搭載のモデルに慣れた人は、絶対にフロントの効きはほとんどないのだと肝に銘じて乗るようにしてみてください。

バイク乗りにとって、走る以上に大事なのは、止まることです。ブレーキですよ。

ベスパのオールドは、フロントブレーキがあまり効かないということを実感してから徐々にスピードを出していくようにしないと、怖いことになりますから、本当に注意ですね!

フットブレーキのリアの操作に慣れてきたら、自分なりに制動距離を掴むことができてきます。

制動距離は、車でもバイクでも自転車でも乗ってみて、ブレーキをかけてみないとどの程度かわからないです。これは理論的なものではなく、実際に乗って判断すべき重要事項だと思います。

ベスパET3でエンジンブレーキはどうするの?

ブレーキというくくりでいうと、フロント、リア以外のもう一つのブレーキといわれるのが、エンジンブレーキです。通称エンブレですね。

バイクや車などの乗り物は、アクセルを回す(踏む)ことでガソリンを供給します。でもアクセルを戻すとガソリンの供給がとまり、タイヤの惰性回転だけでエンジンを動かす状態になります。なので、ここでエンジン特性からブレーキのような作用となるわけです。

エンブレ、うん普通に使いますよね。特に有効なのが下り坂とかでしょうか。

でもね、ベスパET3の場合は、エンジンブレーキは多様しないほうがいいのです。

というか、エンブレはなるべく使わない乗り方にしないと、壊れやすくなります。

簡単に言うと、動こうとする力と止まろうとする力がエンジンとかクラッチに影響を与えるからです。

もちろん自然的なエンブレはさほど気にしなくていいですし、バイクの速度が落ちてからのエンブレは回転合わせ程度に使うぐらいですから問題ありません。

高速走行時からギュイィ~ン!ギュイィ~ン!とやるエンブレは確実にエンジンとクラッチをいためてしまうので、特にこういうオールドタイプのバイクの場合はその点は労わっていきましょう。

ベスパET3で止まるときはこうやろう。

まずはフットブレーキ(リアブレーキ)をかける

速度が十分に落ちたところで、シフトを4⇒3⇒2とダウンさせて(その際、クラッチを握ったままダウン)いく

止まる間際ぐらいにニュートラルに入れる(カコッという感じ)

最後、停止線にゆったり止まれるようにフロントブレーキで調整する

この流れです。

ポイントは、シフトダウンですね。

シフトダウンの際に、クラッチを握って、ダウン、そこでクラッチをあけてしまうと、負荷がかかりそれがエンブレとなるので、速度が下がったところで、クラッチを握ったまま、4、3、2と下げていきます。そして止まる間際にNに入れるということですね。

そうするとエンブレをほとんど使う必要がないため、エンジンにも優しいということになります。

くれぐれもフロントブレーキの使い方はメインにせずに、止まるときの調整要素でしかないということを念頭においてブレーキングです。

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