こんな事態だと、案の定ではありますが、経済への影響があります。経済って人が回しているので、人の動きが停滞すると必ずダウンする至極当たり前のことが起こり、次の予測もしておく必要が出て参ります。
電通の本社ビル売却だとか、毎日新聞社の大幅減資、そして早期退職者募集あちこちで。
何度かこのブログでも述べておりますように、僕が今までの人生の中で、最も地獄を味わったのは、リーマンショックの直後からです。今でも悪夢のように当時のことが記憶の中で蘇ってしまうのです。何度も何度も壊れた映写機のようにカシャカシャカシャと同じ場面をループします。
神様が本当に存在して、一つだけお願いを聞いてくれるとしたら「時間を戻してほしい」と・・・。
でも実際にお願いする段になったら、「いや、ちょっと待てよ、いつでも透明になれる能力を!」とか「あいや、ちょとマテ!、サイコキネシスの能力を!」とまるで、何かのスタンドをオナシャス!という風になってしまうかもしれません。
まぁ、冗談はさておき、実際、リーマンショックの後、思考なんて止まりましたし、茫然自失という言葉を自分に当てはめたら、あの日でしょうね。
で、起こったことはしょうがないにしても、その爪痕はすごかったです。だって、その後一年で回復だとか、そんなもんじゃないです。
僕はそのことがきっかけで、会社を辞めましたし、もうボロボロ状態でしたので。
そして会社を作って、初年度からお金4000万飛ばしたのですから、地獄がずっと続いたということがわかると思います。
今回のことがきっかけかどうかはわかりませんが、電通のあの凄い本社ビル3000億で売却されるだとか、毎日新聞の40億以上だった資本金を1億に減資して、中小企業資本金とするだとか、間違いなく経済影響が出ていますし今後もっと出てきますよね。
早期退職者募集
あれって、会社が募集すれば大企業であればニュースにもなるし、中小だって社内で憶測を呼びます。
僕はサラリーマン経験、会社経営経験のおかげもありますが、両面から見ることが出来ます。
例えば社員の人達がひそひそ話したり、LINEで活発にやり取りしたり、昼のランチのときに、その話題になったり・・・うん、僕がその渦中にいたら、そのいずれもやるでしょう。中のいい上司に聞いてみたり、部下の反応を見たり、上の人たちが足早に会議に呼ばれていくのを見て、自分なりに何かを考えることでしょう。
だけど、会社の経営をする立場の人から見たら、どんな噂が立とうが、どんな風にニュースに出ようが(まぁ、基本はこちらからプレスリリースするなどして、憶測で物言いされるのを防ぎますが)、どうささやかれようが、どうLINEで突き上げがあろうが、
関係ないというと冷たいかもしれませんが、一度取締役会議などで決定したことですので、それに従って進むんですよね。
大前提はゴーイング=コンサーンだから
Going Concern(ゴーイング・コンサーン)世の中の社長さんたちが大根幹にしているのは、これだと思います。
会社って、続けないと意味がないということですね。つぶれることなくずっと続ける、それが前提だし、そうじゃないと意味がない。そのぐらいの感覚的意味が込められているように思います。
なので、早期退職とかで、多くの退職金を出して辞めてもらうことは、会社の継続、存続ということを第一にしているからです。
そのときに〇歳以上の従業員を対象に、というくくりがあります。当たり前ですが、毎月の給料が高い管理職とか年齢の高い方が対象になるはずです。
残念ながらそれは、どこの世界でも一緒かもしれませんね。
もし早期退職されたらどうしますか?
もし、早期退職を決断されたらその後はどうします?
自分の身に置き替えて考えると、う~んどうだろう。昨日の本のこともあるのですが、やっぱり会社経営かなと思うかもしれません。
会社経営って苦労、苦労、苦労、苦労なのですが、2008年に会社を登記して、今も生きているので、マジで頑張れば何とか続くと思います。
はぁ、今から思うとやっぱり4000万は痛かったです。そのお金があったらなぁとか、夢に出ますよ。
だけど、大きな勉強代として今は考えることが出来ます。幸い、あれは銀行から借りたお金とかではなく、全部自己資金でしたので、簡単に言うと自分のお金が無くなっただけで済んだのですから、家屋敷を取られるよりはいいでしょう。
でも経営しようとしたら、やっぱりスモールビジネスから入らないとダメだねっていうのは、僕自身の経験からも言えます。
見てくれとか、体裁とか、カッコよさとか、身なりとか、自分の食事とか、趣味で集めたものとか、車とか・・・・
お金が無くなったら、すべてどうでもよくなるのです。
会社経営は大推奨ですけれど、とりあえず経営の勉強はしたほうがいいかも
会社からサラリーをもらう生活じゃなくなるということは、何を買うにしても 会社を作った瞬間から全部自分のお金が溶けていくということの想像をしてみてください。
水道光熱費、通信費、旅費交通費、パソコンなどの備品、事務用品費、仕入れ費用、人件費、物件を借りれば家賃、何かのシステムを入れれば支払手数料、広告宣伝費などなど、
ぜ~~~んぶ、通帳から逃げていくお金です。
少し前に1円起業とか話題になったし、実際にそれで起業された方もいると思いますが、1円で会社など経営出来ないので、アレって何だったんだろうと今でも不思議です。
よほどの強いコネクションがあるとか、取引先を譲渡されるとか、バックでお金を融通してくれる人がいるとか、とんでもない発明品で絶対売れるリサーチ済みとか、そういう特殊事情がない限りは、会社の運営には、初日からお金がかかるということですね。
サラリーマン時代は、上記のお金の全てを会社が用意してくれていた、会社が全部支払ってくれていたわけですから、なんかイメージもわきにくいですよね。
でも会社でも個人事業でも開始したらその日から、はい、まさにその日からお金がスルスル~っと減っていくんです。
だから、絶対に全体にかかるコストを意識しないとダメだと思います。
支払日にお金がかかるという感覚ではなくて、毎日お金がかかるという感覚
例えば、毎月月末に家賃の支払いがあるとします。それは30万円だと仮定すると、おおむね一日1万円じゃないですか。
さらに通信費(電話とかネット利用、郵送代金など)も月間トータルで、3万円だとしたら、一日1000円ですよね。
同様に、水道光熱費は?人件費は?こんな風に計算していくと、
会社は毎日お金、まるで動脈?静脈かな?をスッと切られて絶対に、傷口がふさがらないが如く、流れ続けます。
これって、会社を初めてから、2か月後に発生する出血ではなく、その当日からですよね。
1000万のお金なんて、すぐになくなる
お金がなくなるスピードが、サラリーマン時代の比ではないということを是非知ってほしいです。
いや、本当。マジですぐにお金は溶けていきます。FXとかのレバレッジが効いた取引で、ドルのロングを持っていて、ドルが暴落したらあっという間にお金がなくなる・・・その恐怖から見たらまだいいかもしれまんが、
会社をやっていて、真綿でキューキューと首を絞められるようにお金が出血大サービスじゃあるまいし、するすると逃げていくのは、四六時中ボディブローを食らうようなものです。
経営はやってみないとわからないことが多いにしても まずはコストから考えたほうがいいかもしれません。
僕もそうだったのですが、
一番最初の大失敗は、「売上」から考えたことです。
事業計画書みたいのを作ったときに、売上予測数字を書くじゃないですか。あれからして大きく狂ったのですね。
だって、会社を経営しよう!個人事業主になろう!〇〇屋さんをやろう!これからは自活だ!という意気揚々とした気持ちがなかったら会社を飛び立とうとか思わないですよね。
要するに、会社をやろうとか、事業をやろうと考える人って、まずは夢を描くんです。想像するんです。しかもものすごく強い想像です。例えば店をやろうとしたならば、なんか行列が出来て、すごいウハウハ状態になっている自分とか、それまで得たことがないようなお金を得て、ベンツだとかフェラーリに乗ってる自分だとか、クルーザーに乗って、夏のバカンスを楽しんでいる自分だとか、全部「自分を中心とした夢」を描くのです。
そのときに考える計画って、「お金の入り」の部分が先に立つのですよ。
入ってくるお金を勝手に想像して、勝手に頭の中でウハウハになってるのです。
うん、僕自身も最初の事業のときに、大失敗したわけですが、描きましたよ。なんか・・・湯水のごとく想像にあふれて、興奮しましたよ。
どれだけ急ぎ過ぎたか、どうか皆さん見てやってください。
では、ちょっと披露します。
2008年9月 会社を退職
同年10月 会社を登記
ちなみに9月末に退職して、10月3日に会社作りました。なので3日で会社登記です。
すぐに物件探しと、業者へのアプローチを始めて、人も雇うための求人も出して、あっという間に「ここいいんじゃね?」と家賃60万円以上の物件を取得して、自分で店舗内のデザインを考えて、工事業者にアイミツとって、すぐに発注して・・・・アッという間にどんどん進めて、一か月で店をOPENしたんです。
おいおい、ちょっと待て!(笑)自分で今これ書いてても、いかに自分が無謀で阿保だったかわかります。
自分史の中の大きな汚点です。
確かに9月初めぐらいには、もう退職と決めていましたので、在職している最後の一か月は、会社に通いながらも会社設立の準備をネットとかで見ながら少しずつ進めていたのですが、、、
それでもとんでもないスピードで60坪以上のペットショップを作ったのですから、まったくどうしようもないです。
今まで全く経験がないのに・・・ですよ。
僕自身がいかに動物好きかはこちらのブログを見て頂ければわかると思いますが、
好き=それが仕事になる、、、というのは、妄想でしかなかったと反省しています。
一番は、仕入れた犬たちの何匹かがケンネルコフという病気で亡くなったことです。
あの衝撃は、もう魘されるレベルでした。
そんなわけで、あっという間に最初の事業はぶっつぶれたということです。
ダメだよ・・・・こんなやり方は・・・・
どうあれ、やっぱり最初は勉強
で、勉強ってどういう勉強か?なのですが、本などでしっかりと勉強することも大事です。
僕は上記の失敗の後、ビジネス関連の書籍をとんでもない勢いで読みました。古本屋、普通の本屋に行ってはビジネス関連書籍をまとめ買いしました。50冊以上、ほぼ一日1冊~2冊読みました。
そのうえで、恥を忍んで、経営者の方に教えを被ろうと電話してアポイント取って会いに行ったこともあります。
すでに個人事業として活躍されている先生に泣きついたこともあります。(瞬間に叱咤激励されましたが)
同時に、所属していた会社の上司から電話がかかってきて、戻ってきたら?と言われたこともあります。噂を聞きつけた違う同業の方から誘われたこともあります。
でも
俺はもうサラリーマンには戻らない・・・と
そんな風に変に意固地になったのかなぁ・・・どういう心境だったかちょっと忘れたのですが、戻ろうとは思いませんでしたね。
ぶっ壊れた、、、完全に叩きのめされた、、、あっという間にお金なくなっちゃった、、、
はぁ・・・車の中で泣きました。
最後の最後、店を「元のスケルトンに戻す」という段においては、見積もりの金額が100万弱で、もう終わった・・・と思いましたね。
店がぶっ壊れ、最後の最後に「そうだ・・・物件を戻さなくてはいけないんだ」
スケルトン戻しですよ・・・造作の全て、自分が考え、自分がデザインして、一部はオーダーで作ったものの全てが、最後の最後、物質的に壊されていくのです。無残でしたね。
そんな様子を見たり、従業員の一部からは最後、罵倒を浴びせられたり・・・・いつもの強気の自分なんて、見る影もなく、うん、あのとき、けっこう痩せました。
食事?いや、無理でしょう。
事業をやって失敗した人は経験あると思いますが、飯なんて喉を通るはずがないです。
生きる屍という言葉がありますが、本当にそうなってしまうのです。
それまで、どんだけ強気で生きていようと、サラリーマン時代に向かうところ敵なしの営業成績であろうと・・です。
でも、そんな思いをしたけれども僕は戻ろうとは思いませんでした。不思議と一瞬たりとも思わなかったです。
覚悟に勝る決断はない
この言葉は、勤務していたときに上司が教えてくれた言葉で、今でもたまに使わせて頂いております。
覚悟に勝る決断はない、いい言葉だなぁと。
だから僕は覚悟を決めたのです。
「もう一回、事業を見つめなおして、もう一回・・やってやる」
このときかなぁ・・・
頭の中でね、
ロッキーのテーマ音楽が流れたんですよ。どんだけ能天気なのでしょうね、僕は。
※こちらyoutubeからの貼り付けです。
そうですね。
ここからです。
ボロボロにお金がなくなった会社を自分の手で絶対に再生させてやる!という風に使命感が出ちゃってですね。
そして、やったのが、上記の勉強です。
勉強、勉強、勉強、勉強!
ウラウラウラウラ~~~~と、勉強してるんだけど、体育会系のノリで本を読んでました。
本は静かに読むものです。
でも僕には時間がないのだ!という自らを脅迫して、目が充血しようが何だろうが、とにかく読みました。線を引きながら読みました。
頭に全部入ってはいないでしょうね。でも読みました。
ウラウラウラウラ~~~!
あ、
オラオラオラオラ~~~~!かな。まぁいいや。
そんな風に読みましたよ。冗談抜きで。
断崖絶壁に立ったまま、ザッケンナコラ!という様相で読んだので、もしその様子を誰かに見られていたら、下手すると通報されるレベルです。
早期退職を決断された方へ是非!エールを送りたいです。
そんなわけで、死なないので事業をやってみましょう。
よくある起業関連の本で書かれているのは、自分の得意な分野を事業にしなさいというものですが、あれは確かに正しいかもしれません。
だけどやりようによっては、未知の分野でもやれるとは思います。分野としてどの分野でも商機はあるはずですが、身の程を知りつつ、自分自身の強みは何なのか?という自分分析をしつつ業種選択をしていくといいのでしょうね。
僕は文章を書くのが好きみたいです。
それとけっこ~チャットが好きなんですよね。
今の仕事ではメールをよく使うのですが、そういうスキルは生きているかなぁ~とは思っております。
それ以外の取り柄は?と自問自答すると、営業畑一本で来たのですが、残されたものってあまりなかった、ということにも気づきました。
特別な資格とかもなかったですし、熟練した技も何もありませんでした。今もありません。
だけど、いっちばん大切なのは、
初期段階では勉強だと思います。そして勇気だと思います。さらには次へ進むための決断でしょうね。
個人事業を開始するにしても会社やるにしてもトップの人のやること=「決断」です。
その前に計画もあるのですが、最後「やるのか、やらないのか」という段、すべての事項の「決断」は自分がするので、そこには甘えが許されないでしょうね。
自分が決めて、やろうと思ったらやり続ける。やらないと思ったり、またはやれないかもと一瞬でも思ったら、次の機会を待ったほうが無難かもしれません。
決断って、結局色々「契約」ごととか出てくるんですよ。
物件の成約もそうですし、各種サービスの利用のときにもやる、やらないを決断します。人を雇う、雇わないとかも含めて、とにかく毎日何かしら決断をすることになりますので、その決断に絶対の間違いがないとも言い切れないわけですから、ちょっとした博打っぽい要素があるかも。
これがリスクテイクですよね。
何事も自分で決めるということはそこにはリスクが孕んでいるのですから、覚悟しないといけないです。
しかし、リスクテイクしなければ、リターンなどありませんよね。
こういうときによく宝くじの例が示されます。
宝くじだって、買わなきゃ絶対当たらないでしょ?というアレです。
でも事業は宝くじっぽくないですよ。
先ほど博打と書きましたが狭義では違います。なぜかというと・・・・
事業の決断はダメだった場合のリスクヘッジも同様にとることができる
例えば何かのサービスをしようとするときに、その業者選定で、見積もりをとりますよね。
そのとき、ふつうは一社じゃなくて複数に声掛けしたりします。相見積になりますね。
これもリスクヘッジの一つです。交渉の中で、金額だけではない空気というものを複数の人と会話することでつかんでいきます。
「金額だけではない」と書いたのは、「金額だけで良し悪しの判断はできない」からです。
基本的に、ビジネスは「人」だと思うのです。
ですから、担当者がしっかりしているかどうかの見極めのほうを重視したほうが変なリスクを軽減できます。
そして、
事業は自分の決断で軌道修正もできるということです。決断、決断、決断と進んでいくと、あれ?こりゃいかんなというのが自然と見えてきます。
自分の思いとかけ離れたものとはサヨナラするのです。
これも決断です。
そして、サヨナラする前に、ヘッジしとして水面下で動きます。これは人材採用時とか、支払手数料が必要な業者などがそれにあたりますね。
で、うまくいえないのですが、決断の先にまた決断が「どうせ」あるのですから、「お試し」というのも使えるわけです。
そんな風にして、ダメだった場合を常に想定してやると、決断の一つ一つがスピーディになります。
今回は、早期退職というテーマで書こうと思ったのですが、主題がずれて、自分自身の吐露に終わりました(笑)
それぐらい、自分史の中で強烈なことがあったから、そういう失敗を皆さんにはしてほしくないという思いです。
飛び立つのはおおいに賛成です。
ですがまずは調べましょう。